自衛隊のPKO施設部隊が派遣されている南スーダンでは、内戦が勃発した2013年12月以降、政治的混乱が長期化しており、また武力衝突も頻発しています。このような現状を踏まえ、本シンポジウムは南スーダンの政策シンクタンクであるSudd Insitute所長(南スーダン人)Abraham Awolich氏 、国連南スーダン共和国ミッション(UNMISS)・ベンティウ事務所長の平原弘子氏をスピーカーに、独立以前からの南スーダン地域研究における日本の第一人者である大阪大学の栗本英世教授を討論者に迎え、南スーダンの現状について議論していくとともに、南スーダンが直面する課題について明らかにします。
登壇者:
Abraham Awolich
スッド・インスティチュート(Sudd Institute)所長、総務・財務ディレクター 南スーダン政府、民間企業、USAIDなど国際機関にコンサルタントとして勤務した後、Sudan Development Foundation に事務局長として就任。その後国際移住機関(IOM)では投票所(国民投票)の管理を担当、南スーダン・国防省 (Government of South Sudan Ministry of Defense and Veterans Affairs) では国家安全保障政策の調査、立案を補佐し、現職。 (スッド・インティチュートについて、詳細はhttp://www.suddinstitute.org にて)
平原 弘子
国連南スーダン共和国ミッション (UNMISS)・ベンティウ事務所長 在日米軍座間キャンプの環境課に6年程従事した後、ジュネーブの国連環境計画(UNEP)バーゼル条約事務局、国連児童基金(UNICEF)に勤務。その後、国連リベリアミッション(UNMIL)、ダルフール国連・AU合同ミッション(UNAMID)、国連キプロス平和維持軍(UNFICYP)にて民政官、民政部副チーフを歴任。2012年12月より国連南スーダン共和国ミッション(UNMISS)に就く。
討論者:
栗本 英世
大阪大学大学院人間科学研究科 教授 南スーダンのパリ人、およびエチオピア西部のアニュワ人の民族誌的調査研究を基盤に、紛争と平和という課題に取り組む。主な著作に『民族紛争を生きる人びと』(世界思想社、1996)、『未開の戦争、現代の戦争』(岩波書店、1999)、『植民地経験』(人文書院、1998)など
篠田 英朗
東京外国語大学大学院総合国際学研究院 教授 ロンドン大学(LSE) Ph.D. (国際関係学) 主な著作に『平和構築と法の支配―国際平和活動の理論的・機能的分析』(創文社、2003年)〈大佛次郎論壇賞〉、『「国家主権」という思想-国際立憲主義への軌跡』( 勁草書房、2012年)〈サントリー学芸賞〉など 司会:
上杉 勇司
早稲田大学国際学術院 教授 ケント大学Ph.D. (国際紛争分析) 主な著作に共著、上杉勇司・長谷川晋『紛争解決学入門』(大学教育出版、2016)、単著『変わりゆく国連PKOと紛争解決-平和創造と平和構築をつなぐ』(明石書店、2004年)〈国際安全保障学会加藤陽三賞〉。第二回秋野豊賞受賞
シンポジウム「南スーダンの現状と課題」
日程:1月22日(日)13:30-16:00
場所:早稲田大学22号館201教室
主催:一般社団法人広島平和構築人材育成センター(HPC) / 特定非営利活動法人ピースビルダーズ
共催:日本の国際平和協力を考える会 / 早稲田大学国際戦略研究所